刺青タトゥー除去

当院では、刺青やタトゥーをとるだけでなく、出来るだけきれいにとること、その後の日常生活に支障をきたさないことを心がけています。当院の強みは、全身に多数入れられている複数のタトゥーや、背中一杯の大きな刺青の除去治療にも慣れているということです。当院には、日本全国・北海道~沖縄、海外からも毎日大きな刺青の方が来院されています。

世間では、まるで消しゴムか何かで消すかのように「キレイに・早く・消える」など、刺青・タトゥー除去の分野ではありえないような宣伝文句がたくさん並んでいますが、実際は、そのような簡単なものではありません。

どのような方法であっても、傷跡を残さずに刺青やタトゥーを除去することは出来ません。医者が無傷でキレイと勘違いしたところで傷跡は必ず残ります。患者さんから見て「無傷でキレイ」と思えるような刺青・タトゥーの除去治療はこの世にありません。

そもそも刺青やタトゥーには墨を入れた時にできた傷跡がすでに存在していますので、無傷で刺青・タトゥーを取ることは絶対にできないのです。この世に魔法のようなレーザーがあったとして、キズを全く増やさずに墨がウソのように消えて無くなったとしても、元々あった傷跡が浮かび上がってきます。

刺青・タトゥー除去治療は基本的にはやり直しができません。そのため、わたくしは治療方法の選択が非常に重要だと思い、刺青の大きさ、部位、墨の色、深さ、患者様の生活スタイルなどを総合的に考慮して、これまでさまざまな治療方法をご提案してきました。

実際に300症例を越える「ジグザグ切除法」のほか、「削皮(皮膚剥削術)+レーザー法」、削皮(皮膚剥削術)後まで含めると述べ数千症例に及ぶレーザー(QYAGレーザー、ルビーレーザー、CO2レーザー、CO2フラクショナルレーザー)、植皮、皮弁など、バリエーションに富んだ治療を行ってきました。

そして、これらの治療経験を通して、極々小さいものや極々浅い刺青・タトゥーから巨大な刺青・タトゥーまで、「削皮(皮膚剥削術)+QYAGレーザー法」が一番安定して良い結果が出せると確信しました。現在では「削皮(皮膚剥削術)+QYAGレーザー法」だけを行い、削皮(皮膚剥削術)の症例数は勤務医時代から数えると700症例を越えています。

刺青やタトゥーは、一番良いのは入れないこと、次は取らないことです。刺青・タトゥーの除去治療とはそれほどまでに難しい分野です。一般的に考えられている刺青・タトゥー除去治療のレベルが低すぎるため、除去治療をあきらめている人もいるかと思います。

六本木境クリニックではあまり他ではやっていないこの削皮(皮膚剥削術)というめずらしい治療を驚きのクオリティーで行っていますので、あきらめる前にぜひ一度ご相談ください。


術後の感染対策について

 

刺青・タトゥーの除去方法

刺青・タトゥー除去治療において、一般的に行われている方法をざっと挙げてみたいと思います。

1 レーザー ピコレーザー、QYAGレーザー、Qルビーレーザーなど
2 切除 分割切除、ジグザグ切除法など
3 植皮(皮膚移植術) 全層植皮、分層植皮、メッシュ植皮など
4 削皮(皮膚剥削術.剥削.アブレーション) 剥削刀によるもの、グラインダーによるもの、
フリーハンドデルマトームによるもの、カミソリによるもの
炭酸ガス(CO2)レーザーによるもの、エルビウムレーザーによるもの
5 皮弁 ティッシュイクスパンダーなど

このように、刺青・タトゥーの除去治療には非常に多くの治療法がありまして、形成外科が得意とするものが多く含まれていることが特徴です。典型的な形成外科のようにケースバイケースで治療法を使い分けることができる引き出しの多さは一見魅力的です。しかしながら、引き出しが多ければいいというわけではありません。世間では、本当に良い治療法が提供できない場合にもたくさんの治療法を並べて引き出しを多く見せる傾向があります。本当に良い治療法がある場合は、そのような雰囲気にはなりません。本当によい治療だけが他のものを駆逐して生き残るからです。

わたくしは形成外科出身ですので、治療法の引き出しは多いと思います。しかし、今では、刺青やタトゥーの大きさ、墨の色・濃さ・深さ、部位、肌質などによって治療法を使い分けるのではなく、極々小さな刺青やタトゥーから巨大な刺青やタトゥーまで、「削皮(皮膚剥削術)+レーザー法」だけにこだわって施術を行っています。

 

刺青・タトゥー除去を形成外科で受けるメリット(?)

わたくしは43才で美容外科に転身した形成外科医です。ある意味、形成外科と美容外科、両方の特徴を知っていると言えます。刺青・タトゥー除去治療を受けるのは形成外科がいいのでしょうか?一概にそうとも言えません。わざわざ入れた刺青やタトゥーをこれまたわざわざ痛い思いをして高額を支払ってまで取りたい人は少数派ですので、刺青・タトゥー除去治療はニーズが少なく、形成外科の中では重要とは言えない扱いとなっています。大きな形成外科の施設であっても、刺青・タトゥー除去治療は「たまに行う治療」といった扱いです。

刺青・タトゥー除去治療において、特に形成外科が得意としている手技は、切除と植皮(皮膚移植術)です。切除と植皮の棲み分けは比較的簡単です。小さな刺青やタトゥーには切除、大きめの刺青やタトゥーには植皮の出番となります。では、この場合、どこまでが小さな刺青・タトゥーと言えるのでしょうか。実は、無理なく切除可能なサイズとは、多くの医師や一般の方々が考えているよりもずっとずっと小さいものです。切除を無理なく行えるのは極々小さな刺青やタトゥーだけです。

わたくしは若い頃から、レーザー・切除・分割切除・植皮(皮膚移植術)・削皮(皮膚剥削術)・皮弁・ティッシュイクスパンダー(組織拡張器)などのさまざまな治療を経験してまいりました。これらは、一般的に刺青・タトゥー除去治療で用いられている治療方法です。中でも、やけどに対しての植皮(皮膚移植術)・削皮(皮膚剥削術)の経験は膨大です。

刺青やタトゥー除去治療においては、レーザー(削皮後まで含めると)数千例、切除は300例以上、削皮(皮膚剥削術)は700例以上の経験があります。その膨大な経験を踏まえて、現在ではどのような大きさの刺青・タトゥーに対しても、一貫して「削皮(皮膚剥削術)+レーザー法」を行っております。

 

削皮(皮膚剥削術)+レーザーという除去治療法の意義

刺青やタトゥーには墨を入れた時にできた傷跡が除去治療前からありますので、レーザー単独治療では刺青やタトゥーと全く同じ形の傷跡が残ってしまいます。ですから、レーザー治療を受けても「刺青・タトゥーが消えていない」と感じるものです。

また、切除は極小さな刺青やタトゥーにのみ行える施術です。極小さなもの以外に切除を行うと、ヒキツレやしびれ・痛みなどが残ってしまい、日常生活や仕事で大変な目にあいがちです。傷口がはじけて出血し、なかなか治らず、長期間の浸出液に悩まされた挙句、赤黒く盛り上がって、かゆい肥厚性瘢痕(ケロイド状の皮膚)になる場合もあります。

また、切除では大切な神経や血管などを損傷するリスクがあります。それに対して、的確に削られた削皮(皮膚剥削術)の場合は、切除とは比べものにならないほど皮膚の浅い部分を施術するため、神経や血管などの損傷を防ぐことができます。

また、追加のレーザーがいらないほど深く削られた削皮(皮膚剥削術)の場合、出血がひどく、キズがなかなか治癒しません。長い間浸出液が出て悩まされ、最終的に赤黒く盛り上がってかゆい肥厚性瘢痕(ケロイド状の皮膚)になってしまいます。

【血管神経のイメージ図】
上に行くほど細く、下に行くほど太くて重要な神経・血管がある。

 

刺青・タトゥー除去に伴う痛みについて

刺青やタトゥーの除去治療は、無傷で痛みがないなんてことは絶対にありえません。それほど厳しい世界です。刺青・タトゥー除去治療は痛みを伴うものしかありませんし、刺青やタトゥーには、もともと墨を入れる時にできる傷跡があります。

刺青・タトゥー除去治療の痛みはどのような治療であっても、当然ながら面積に比例します。個人差や部位によって、痛みの感じ方が違うかと思いますが、同じ部位では間違いなく面積に比例します。小さい刺青やタトゥーの人は、大きな刺青やタトゥーの人よりも痛みが少なくて楽だということはまず間違いありません。

レーザーの場合、最新型のピコレーザーでも「痛みが強くて刺青・タトゥーの除去治療を断念した」という相談があります。実際に当院で行っている削皮(皮膚剥削術)+レーザー法では、削皮(皮膚剥削術)の時には局所麻酔をしていますが、レーザーの時は麻酔をしないことも多いので、無麻酔で行うレーザーの方がはるかに痛いと言われます。なんと、レーザーの痛みは削皮の術後よりも痛いと言われることが多々あるほどですので、麻酔なしのレーザーは激痛だと思っていただいてほぼ間違いありません。

また、切除での痛みの程度は部位・大きさやキズの長さと縫い縮める幅次第です。すなはち、大きめの刺青やタトゥーの切除は、痛みがつらいことは間違いなさそうです。腕の刺青やタトゥーを幅広く切除した人が、タオルでギューっと縛られているような痛みを長期間ずーっと訴える傾向にあります。これは典型的な例です。

削皮(皮膚剥削術)と植皮(皮膚移植)の痛みについて比較してみましょう。植皮(皮膚移植)は、刺青・タトゥー除去部の傷口に皮膚を植えているため、早く痛みが落ち着きそうに思えます。刺青・タトゥー除去部の痛みだけですと、植皮(皮膚移植)の方に分がありそうです。でも、植皮(皮膚移植)は、植えるための皮膚を取った太ももなどの採皮部にもキズができていますので、削皮(皮膚剥削術)の方が痛みがマシなように思えます。しかしながら、削皮(皮膚剥削術)+レーザー法は術後のレーザー治療まで含めると結構大変な治療ですので、トータルの痛みに関してはやはり植皮に分がありそうです。

削皮(皮膚剥削術)+レーザー法は、レーザーの回数を減らせることを考慮すると、レーザー単独治療よりは痛みがマシなのかもしれません。痛みに対して考えた場合、特にレーザーはゴールのない治療とも言われています。10年間100回受けても満足な結果にならない場合すら多々あるということです。先の見えない治療での痛みは特に増幅されて感じることでしょう。

刺青・タトゥーの除去治療の痛みについて総合的に比較すると
レーザー > 削皮 > 植皮 > 切除(小さなものに限る)
といったところでしょうか。

局所麻酔の注射以外の麻酔は効果が少なく、注射による局所麻酔も結構痛いですので
レーザー・削皮後のレーザーの時に必ず1回1回麻酔をしたとしても、この順番は変わらないでしょう。

 

刺青・タトゥー除去後のダウンタイムについて

手術前の生活を取り戻せるまでの期間をダウンタイムと言います。刺青・タトゥー除去治療の中では、レーザーのダウンタイムが通常・・一番少ないと言えます。レーザー照射中は激痛でも、適切なパワーで照射された場合には、照射が終わったら水ぶくれとヒリヒリ感があるくらいで、日常生活に支障が出にくいと思われます。しかし、強すぎるパワーで当てられた場合、水ぶくれがつぶれて、汁が2~3週間出たりすることがあるようです。

また、炭酸ガスレーザーやエルビウムレーザーで削皮を行った場合には、生傷がしばらく治らず、臭い浸出液が出て洋服が汚れ続けて何か月も大変な目にあうこともあるそうです。

また、大きな刺青・タトゥーの切除、幅広い切除は大変ひどい目に会うことが多いので受けてはいけません。小さな刺青やタトゥーの切除ですと、ダウンタイムは2週間前後だと言えます。植皮(皮膚移植)のダウンタイムも2週間です。ただし、植皮(皮膚移植)は植えた皮膚がずれてしまうと生着しないため、ほとんどの場合、2週間の安静・入院が必要と思います。

適切に行われた削皮(皮膚剥削術)のダウンタイムも2週間です。この2週間という数字の感覚が形成外科や創傷治癒の分野では大変重要です。特に削皮(皮膚剥削術)の場合、2週間以上の期間がかかる場合にはガチガチに固く盛り上がったケロイド状の肥厚性瘢痕となってしまうことが多いと思います。

しかし、ダウンタイム・生活に支障を来す度合いはその人の置かれた状況によっても様々です。どのようなケースであっても、巨大な刺青やタトゥーの削皮(皮膚剥削術)やそこそこの大きさの刺青やタトゥーの切除では大変でしょう。あまり大きくない範囲の削皮(皮膚剥削術)や極小さな切除であっても、腕をよく使う仕事で、二の腕など肩近くの刺青やタトゥーの除去治療の場合は、2週間くらい休まなければならないかもしれません。立ちっぱなしの仕事の人が、足の刺青やタトゥーを除去する場合も似たような状況でしょう。反対にデスクワークの方ですと、お仕事を休まずに受けることができるかもしれません。

ダウンタイムだけを考えると中長期的な視点で大切なことを見誤ってしまうことがあります。7年間35回レーザーを受け続けてデコボコでまだらになっただけだったり、ピコレーザーでももともとあった刺青やタトゥーと同じ形の傷跡が浮き上がって来て、除去治療を続ける意味が分からなくなったりすることがあります。

また、前腕(手首の上あたり)の刺青・タトゥー切除では、文字通りリストカットだと思われるため、せっかく刺青・タトゥーを除去しても、露出しにくいものです。また、上腕(二の腕)はタトゥーと刺青が非常に多い部分ですので、どのような除去治療を受けても「刺青やタトゥーを取った傷跡」だと思われがちです。

六本木境クリニックの削皮(剥削)では、上皮化するのに2週間ですが、知らない人の中で露出できそうなくらいになるには平均1年以上かかります。拡大解釈で、お肌を露出できるまでがダウンタイムだと考えますと、残念ながら知っている人の前で露出したくない人がほとんどですし、一生・・露出できない人もいるのがこの分野の実情です。