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眼瞼下垂(眼瞼下垂と眉下切開の意外な関係について)

わたくしはもともと形成外科医ですので、美容外科経歴の長い先生方とは異なり、埋没法からまぶたの手術を始めたわけではありません。眼瞼下垂の手術から始めて、徐々に美容医療を意識するようになりました。眼瞼下垂の手術後に患者さんから「わずかな左右差が気になる」「まぶたの一部にたるみが残ってしまった」等々の見た目に関する美容チックな相談を受けたことにより、美容医療というものを意識しはじめたというわけです。

今でも埋没法をおこなった数よりも、眼瞼下垂の手術をおこなった数の方がずっと多く、そのためか、比較的、眼瞼下垂の手術を身近に感じています。 そのわたくしでさえも、近頃の眼瞼下垂をとりまく現状(惨状)はあまりに酷いと感じています。

多くの医師が保険診療の隙間産業のごとく、眼瞼下垂の手術に日々いそしんでいます。眼瞼下垂の診断が諸説あるのをいいことに「眼瞼下垂のような気がする」「私は眼瞼下垂ではないでしょうか」と自己申告する希望者のほとんどに、どんどん手術を行っているように思えます。大勢の人が保険で眼瞼下垂の手術を受けているのです。わたくしは、眼瞼下垂の手術が本当に必要な人は、実際はずっとずっと少ないように思っています。

眼瞼下垂(眼瞼下垂と眉下切開の意外な関係について)

 

これが自費診療でしたら、手術の結果さえ良ければ問題ないかもしれません。問題は保険診療です。ガンや心臓疾患などの重篤な病気と同じパイを取り合っているのですから大問題だと思います。美容目的スレスレの眼瞼下垂を保険で受ける人が増えると、保険診療自体が早く破綻するかもしれませんし、どんどん厳しくなって、遅かれ早かれ多くの重症の方に迷惑がかかるでしょう。

 

パイを分け合う

パイを分け合う

また、手術自体にも問題があります。眼瞼下垂の手術とは、もちろん、まぶたの開きを良くするといった「機能改善」に重点を置いた手術ですから、術後に見た目の左右差が生じて医師に相談したとしても、「まぶたの開きは良くなったでしょ。保険診療ですから、見た目の問題は美容外科に相談してね」の一言で片付けられがちです。

また、「眼瞼下垂の手術を受けて、不自然で人工的な整形顔になってしまった」という話は非常に多く、このことは、手術をおこなった医師が下手だからというわけではないようです。

眼瞼下垂の手術では、二重ラインで皮膚切除をおこないます。ですから、本来そこにあるべきはずの薄くしなやかで動きの良い、二重の折れ曲がりに適した皮膚がなくなってしまいます。代わりに分厚く固い皮膚で無理やり二重が形成されるため、無表情の整形顔になりがちです。

それに対して、眉下切開では、眉毛付近の分厚い皮膚を切除します。二重に適した薄くしなやかな皮膚は温存されます。しかも、二重ラインで皮膚切除するよりもずっとたくさんの重い皮膚を切除できるため、まぶたが非常に軽くなり、表情が豊かになる傾向にあります。

しかしながら、眉下切開は長年にわたって敬遠されてきました。その最大の理由は「傷跡が目立つ」ということにあります。眼瞼下垂の手術のように二重ラインに沿った傷跡ですと、目を開けたときに傷跡が二重の奥に隠れるため、極端にひどい傷跡でなければクレームになりにくいと言えるでしょう。

対して、眉下切開の傷跡は隠れる場所がなく、他の場所では問題にならないような細い白色の線状瘢痕でさえも大問題となります。この線状瘢痕はツルツルとして化粧が乗らず、化粧で隠すこともできないため、ご本人は気になって、人と目を合わせられなくなったり、人前に出られなくなったり、表を歩けなくなったり・・・と、深刻な状況に陥るケースも多いものです。

むつかしいことを色々いう医師もおられますが、眉下切開における最大の論点は誰が何と言おうと絶対に傷跡なのです。わたくしは傷跡が目立たない眉下切開であれば、万人が受けても良いと思っています。

まぶたの手術を眼瞼下垂の手術から入ったわたくしは、比較的簡単に眼瞼下垂と診断してしまいますが、実際には多くの医師の眼瞼下垂の診断や手術適応はわたくしが思っている範囲をはるかに凌駕していて、本当に意図的・不自然に広いようです。

わたくしも、以前は、眼瞼下垂に対しては眼瞼下垂の手術を、皮膚のたるみだけの場合には眉下切開を第一選択としてお勧めしてきました。しかしながら、どのように気をつけても、眼瞼下垂の手術を行うと整形顔になることがあるため、眼瞼下垂の手術を単独で行うことは減っていき、だんだんと「眼瞼下垂の手術+眉下切開」を行うようになりました。

また、眉下切開を強く希望されているが、あきらかに眼瞼下垂の方には「眉下切開だけでは改善しないと思いますよ。せっかく眉下切開を受けても、あとで眼瞼下垂の手術が必要になって、二度手間かもしれませんよ」と説明していました。でも、そのような患者さんに眉下切開を行うと、眼瞼下垂が改善することが多く、「ひょっとすると、重みが取れると眼瞼挙筋の動きが良くなるのかもしれない。眉下切開は皮膚のたるみだけでなく、軽度の眼瞼下垂にも効果があるのかもしれない」と気付くようになりました。そのため、最近では軽度の眼瞼下垂に対しては、まずは眉下切開だけを行っています。

誤解のないように繰り返しますが、わたくしも高度の眼瞼下垂に対しては「眉下切開+眼瞼下垂の手術」を行っています。もちろん、この場合は皮膚切除のほとんどを眉下部分で行うため、眼瞼下垂の手術を行いながら、しなやかで動きの良い皮膚を十分に温存できるというわけです。

 

二重幅を広げたい、奥二重を二重にしたい、一重から二重にしたい、眉下を狭くしたい、西洋人っぽくなりたい

二重の幅を広げたり、奥二重を二重にする手術として一番よく知られているのは埋没法と二重切開法かもしれません。でも、よく知られているからといって、本当にそれらが理想的で良い手術と言えるのでしょうか。そうとは限りません。多くの美容外科クリニックが長年かけて宣伝してきた、いわば、洗脳のたまものである可能性があるのです。

まぶたの手術において、本当に理に適っていて高い効果を期待できるのは眉下切開と言えるでしょう。

二重のラインに施術をおこなう埋没法や二重切開法は、顔立ちが変わってしまう傾向にあるため、整形したことが周囲の人にバレやすいものです。あからさまにパッチリ目になったり、ビックリ目になったりすることもあり、いかにも「整形しました」的な整形顔になる場合もあります。

それに対して、眉下切開では、もともとのお顔のイメージのままで、二重幅を広げたり、奥二重を自然な二重にすることが可能と言えるでしょう。目元を自然に仕上げることは美容整形では非常に難しいと言われていますが、眉下切開ですと、自然な感じに仕上がって、周囲の人から「何か変わった。きれいになった。でも、何をしたのか分からない」と言われることが多いようです。

眉下切開は眉下を狭くしたい人や西洋人っぽくなりたい人にもお勧めの手術です。また、骨切りやプロテーゼなどダウンタイムの長い大きな手術をしなくても、ご希望をほぼ叶えることが可能な理想的な手術と言えるでしょう。この場合、筋肉や脂肪を取ったりしないので、ダウンタイムは通常の眉下切開とほとんど変わりません。皮膚の切除量や筋肉の縫い方(プリケーション)などで調整を行います。眉下切開でまぶたが薄くなって、眉下の距離が縮まって二重幅が広がると、お顔の彫が深く見える傾向にあります。さらに、作り物ではなく自然に、本物のハーフのような西洋人風のイメージになることも期待できると言えるでしょう。

また、二重切開法では、二重を形成するのに適した薄くてしなやかな皮膚を切り取ってしまいますが、眉下切開の場合は、そうした皮膚を温存し、逆に、眉下にあるまぶたの中で一番重くて分厚い皮膚を切除しますので、まぶたが軽くなって動きが良くなる傾向にあります。また、目周りがラクになるせいか、表情まで良くなる傾向にあります。

では、眉下切開は眉下が狭い人には向かないかというとそうでもありません。もともと眉下が狭くて、これ以上眉下を狭くしたくないという人であっても、理想的な仕上がりを期待いただけます。眉下切開は本当に不思議ですね。六本木境クリニックでは、実際に、眉下が狭いハーフや沖縄の方などにも眉下切開をお受けいただいております。皆さん、たるみが減った、目が大きくなった、開きやすくなったと満足してくださっています。眉下切開は魔法のような本当に良い手術ですね。

因みに、一重の方が二重にしたい場合にも、わたくしは、まず眉下切開をおこなって、腫れが引いた頃に二重を作るという方法をお勧めしています。その方がすっきりとした、まるで生まれつきそうだったかのような自然な二重に仕上がる傾向にあります。

 

一重のままで目を大きくしたい、イメージを変えずにキレイになりたい

30代以上の一重の女性が周りの人にバレずに一重のままでたるみを取って若返りたい、また、若い女性が一重のままでスッキリとしたクールビューティーになりたい、キレイになりたい、男性が整形したと思われずに目の開きを良くしたい、若返りたいという場合、「眉下切開以外には選択肢が無い」と言っても過言ではないでしょう。

 

眉下切開が難しいケース

眉下の幅が狭い場合は眉下切開が難しい、眉下切開に向かない、と一般的には言われているようですが、六本木境クリニックでは、ハーフの方など眉下が極端に狭い方にも眉下切開をお受けいただいて、良い結果を出しています。眉下が狭かったり短かかったりする場合でも、眉下切開が難しいというケースには当てはまりません。やりすぎなければ問題ないと言えるでしょう。

また、眉毛が薄い場合は眉下切開が難しいとも言われているようですが、六本木境クリニックでは、眉毛が薄い人や眉毛がほとんど無い方にも眉下切開をお受けいただいておりまして、かなり良い結果を出しています。ですから、眉毛が薄いことや眉毛がほとんど無い場合も問題ないと言えるでしょう。

しかしながら、二重の手術や眼瞼下垂の手術など、過去にまぶたの手術を受けたことがある方の場合は、眉下切開が難しい傾向にあります。眼瞼下垂の手術、二重の手術に関わらず、また、二重の手術においては埋没法、切開法に関わらず、一定の法則・一定の傾向があると言えるでしょう。過去にまぶたの手術を受けたことがある方の場合は、イメージ通りの結果にならない場合もあるようです。眉下切開以外の手術を受けた方は、若い頃とは別人の顔になっているケースが多いため、眉下切開でたるみが取れたとしても、本来のご自分のお顔・若い頃のイメージとは異なってしまうことがあります。因みに、今までまぶたの手術を一切受けたことがない方の眉下切開の場合は、目が自然な感じに大きくなって、本来のお顔・若い頃のイメージに戻る傾向にあります。

過去に二重の手術を受けたことのある方でも、二重幅が狭く、控えめな位置の二重の場合は、まず問題ないでしょう。手術を行う側と受ける側のイメージ共有が比較的しやすいですし、まぶたの手術を受けたことがない方とそれほど変わらない量の皮膚を切除することが可能です。しかし、二重幅が広い場合や皮膚をたくさん切り取られている場合は、眉下切開単独手術ではかなり厳しいように感じています。

幅広につくられた二重の方の場合は、眉下切開でたくさん皮膚を切除すると、変に引き連れて、絶対に怒られますので、控えめに皮膚切除をすることになるのですが、そうすると、せっかくの眉下切開の効果がマイルドになってしまう場合が多いです。だからといって、切除幅を多めにすると二重のラインがいびつになったり、何となく不自然な顔になりがちです。

こうした場合は、二重切開法を修正する要領で二重幅を少し下げて、同時に眉下切開で皮膚を多めにとるという方法をお勧めしています。しかし、このような場合ですら、眉下切開単独手術を強く希望され、眉下切開単独手術だけで十分納得の仕上がりになることもありますので、眉下切開は本当に不思議です。カウンセリングの時にご相談させてください。