削皮ですと間違いなく1回の手術で終わるような面積の刺青でも
分割切除ですと、5回程度、2~3年通う患者さんもいらっしゃるようです。
その上、大きめの物では少なめに見積もっても半数以上が
途中であきらめることを余儀なくされているようです。
また、レーザーですと、6年かけて30回も通院していて
まだらでデコボコのような患者さんは多いようです。
現に、こういった相談は非常に多いのです。
それに対して、削皮では、
なんと、背中一杯の刺青・タトゥーでも
半年以内に手術が終わってしまいます。
一方、植皮ですと削皮に近い面積の手術が可能のようにも思えますが
植皮は植えるための皮膚を採取することも必要ですので
削皮との比較でおよそ2倍の面積の皮膚を削ることになります。
意外にも1回で削皮できる面積の半分程度の植皮でも結構大変ですし
同じような面積の採皮が必要です。
単純比較では、数倍効率が悪いとも言えます。
わたくしは、もともとやけどの医者ですので
植皮は得意としています。
でも・・・病気やけがの手術でもないのに
刺青・タトゥー以外の部位に
むやみに傷を付けることには違和感を覚えています。
ちなみに分割切除では大きなタトゥーでは
削皮と比較して10倍以上効率が悪いと言えます。
植皮は植えるための皮膚を採取することが必要ですので、
植える部分と採取する部分両方に傷が残ります。